「新しいジャンケンを創造しよう」
<はじめに>
皆さんは「ジャンケン」を知っていますか? 単純明快なルール,小さな子どもからお年寄りまで,誰でもすぐに行えるゲームです。
ジャンケンでは「グー」「チョキ」「パー」の3つの「手」を使いますね。
ではここに新しい「手」である「キュー」を加えてみましょう。「キュ=」を加えて,新たなルールを考え,面白いゲームになるように工夫してみましょう。
という取り組みを行ってみました。
<1時間目>
3〜4人のグループを作って,まずはiPadなどのICT機器も,ネットの情報も使わずに,自分たちの頭だけでルールを考えてみます。小さなホワイトボードや大きな紙を使って考えたことや決めたルールを書き込んでまとめていきます。
<2時間目>
iPadやMacBookを使って,人工知能に自分たちが考えたルールを説明して,ルールに矛盾点がないか,破綻するルールになっていないかを検証させます。
ただ,何も指示をせずに検証させると,人工知能は生徒におもねるようなことを言ってきます。「素晴らしいルールです」「ゲームとして成立します」と言いつつ,その後で「ただ,いくつかの場面でルールの解釈で揉める可能性があります」なんて言ってくるのです。生徒は人工知能の使い方について,ここで小さな学びを得ます。
次に,人工知能に対して,より厳しく精緻にルールの検証をするようにプロンプトを工夫する方法について説明し,それをもとにして,再度生徒は人工知能に検証を行わせます。さらにゲームのシミュレーションを数百回行わせて,「キュー」が特別に強くなったり弱くなったりしていないかも確認させます。
シミュレーションを行うことで,ゲームとして成立はするが,ゲームとしてはつまらない場合があることに気づきます。「キュー」が強すぎれば,プレイヤーは「キュー」ばかり出してしまいますし,弱すぎれば誰も「キュー」を使わなくなってしまいます。この結果を踏まえてさらにルールの見直しを行います。
<3時間目>
検証を行い,見直したルールをクラスのみんなに紹介するためのプレゼンテーションをKeynoteを用いて作成します。
いかに自分たちが考えたルールをわかりやすく伝えるのか,ルールの説明の文章や使うイラスト,画像,動画などを検討して1枚のスライドに集約し,制限時間内にプレゼンテーションが終わるように工夫します。
この過程で生徒はKeynoteの基本操作だけでなく,「こう表現したい」という発想を形にするための技法を自分たちで学んでいきます。アウトプットのためにインプットを自ら行っていくのです。
<4時間目>
グループごとにプレゼンテーションを行います。ルールを説明して,実際にクラスのみんなにプレイしてもらいます。ゲームをやってみて勝敗の判断がつかないところにはメンバーが回って説明したり判断をしたりします。
人工知能の検証でも気が付かなかったような問題に気づくこともありますし,意外な面白さに気が付くこともあります。
生徒にはフィードバックシートを配布してあり,それぞれのグループについて,説明のわかりやすさやルールの面白さなどの観点についてフィードバックを共有できるようになっています。

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